申 真衣 氏
「人生100年時代」外資金融からスタートアップ経営者への転身 

2月 18, 2023 | Interview

 

申 真衣 氏

GENDA 代表取締役社長

「人生100年時代」- 外資金融からスタートアップ経営者への転身 

新卒で入社したゴールドマン・サックスには11年間所属し、様々な経験をさせてもらいましたが、産休中に読んだ本に影響を受け「人生100年時代。短く見積もっても80歳くらいまで働きたい!」と考えるようになりました。一つの仕事をずっと続けるのではなく、意志を持って変えていく方が長く味わい深いキャリアになるのではと思い、大きくキャリアチェンジしました。2018年の5月にエンターテイメント企業、株式会社GENDAを共同創業しました。

 

共同創業したGENDA。経営をしていて思うことは

「経営は答えのない冒険」のようであり、すごく定義の広い仕事でもあると思います。設定した目標やステージによって、出来ることや挑戦したいことが変わってきます。その冒険を楽しめているので「経営者」を選んでよかったと思います。

 

起業前に想像していた通り、色んなこと乗り越え精神的に強くなったし、自信もつきました。

金融業界からエンターテイメント・アミューズメント業界にキャリアチェンジしましたが、全く違う分野でも学びながら成長できるんだと実感しています。

 

一方で、想像を超えて大変だったこともありました。会社を立ち上げた頃は、もちろんオフィスを借りるのも一苦労でしたし、コロナ禍で業績が厳しかった時もありました。でも、そういった経験からも学びがあって、それを踏み締めて次に生かしていけることは、経営者としての醍醐味だと感じています。大変なこともあるから、良いこともあるんだ、というメンタリティで日々向き合っています。

 

 

 

シンマイ流リーダーシップとは 「Authenticity(自分らしさ)」

 

ゴールドマン・サックス時代の研修で学んで今でも心に留めているのが、

「Authentic Leadership」(オーセンティック・リーダーシップ)です。(※Authentic≒その人らしさ)

 

人は、自分が見たことのあるリーダーの姿をリーダーシップと定義づけてしまいがちなので、組織においては同質的なリーダーが生まれやすいんですよね。例えば体育会系が多い会社だと体育会のような雰囲気で人を引っ張るリーダーしかロールモデルとして見る機会がない、そうするとそうではない属性の人は、自分がリーダー向きではないと感じてしまう。でもそうではなくて、

 

十人十色のリーダーシップのスタイルがあると私は思っています。

 

私は、大きな声で引っ張っていくタイプのリーダーではないのですが、違う形で「自分らしいリーダーシップの像」を日々模索し作り上げていっているところです。

 

 

マイノリティが存在しない「多様性豊かな土壌」の会社を。 

社会全体が多様性を増しているので、その社会に対してサービスを提供する企業である限り、企業も多様性のある視点を持つことは、大切だと考えています。更に、多様性のある組織の方が、コミュニケーションコストは高くなりますが、より良いな考えに辿り着く可能性が高いだろうと私は思います。

 

女性が多く、男性が少数派になっている組織だと、男性がパフォーム出来ないという研究があると聞いたことがあります。誰しもが「マイノリティ」だとパフォーム出来ないというのは示唆に富んでいます。

 

だから、GENDAはジェンダーに限らず、色々なバックグラウンドの人が色々な知恵を持ち寄って、皆が活躍できる土壌にしたいと考えています。弊社は40人規模の会社ですが、多様性のあるバックグウンドを持った人材が集まっています。事業会社やコンサルティング、金融出身者、年齢も20代から60代まで幅広く在籍しています。20代の執行役員が30代後半の部下と働いたり、部長クラスに男性も女性もいたりと、年齢や性別に縛られない、属性ではなくひとりひとりで必要とされ評価されていると体感できる環境になっていると思います。メンバーそれぞれが最大パフォーマンスを発揮できたらいいなと思っています。多様性のある組織では、皆が自分の居場所を見つけやすく、心理的安全を感じやすいのではないでしょうか。

 

 

経営陣の多様性はスキルマトリクスではなくメンバー間のバランス

 〜アクセルを踏む人とブレーキを掛ける人。 

 

経営陣のバランスを取るためには、スキルマトリクスだけではなく、性格や思考方法などのソフト面や、お互いの相性を考えることが重要だと思います。

 

弊社の場合は、共同創業者がアクセルを踏み、私がリスクに目配りするという形で役割分担をしています。共同創業者がさまざまなアイデアを提案することに対し、私はそのアイデアを実行する際に起こりうるリスクや懸念を提示してディスカッションすることが多いです。私は30代で金融業界出身、共同創業者は50代でアミューズメント業界のプロフェッショナル、そして60代の取締役は経営経験も豊富な広告代理店出身で、経営陣でも年齢や専門領域が全く異なるため、それぞれが得意分野を活かしながら、補完し合うことができています。それにより、面白い化学反応が起きていると感じます。

 

また、業務においては得意なことは存分に活かしますが、スキルマトリクスのような項目を意識することはあまりないです。私は金融業界出身なので金融機関との交渉においては積極的に意見しますが、社内で意見の擦り合わせは密にしています。「経営者」という大きなカテゴリーの中で自分がどういうフィールドに属するかというよりも、むしろもう少しミクロに、ボードメンバーの相性やバランスを見ながら、誰がどこでどう強みを発揮できるかが大事だと思います。社員はもちろんのこと、ボードメンバーの多様性も経営には極めて重要だと考えています。

 

 

 

この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。